予てから願望の強かった「陶板」製作を遂に行ってきました! ようやく渋谷先生(通う教室の先生)が陶板用の仕入れてくれたんです。 嬉しすぎるのでこの気持ちがホットなうちに執筆です。
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使った土はこちら。黒光している特殊な土です。
「陶板」には"ペタライト"と呼ばれる特別な素材が土に配合されている必要があるとのこと。 しかも、このペタライトは今、日本で採取できる資源では無いみたいで、 この土に練りこまれているペタライトはなんと アフリカは「ジンバブエ」のものなんですって。
ペタライト(petalite)
ケイ酸塩鉱物の一種。透明、白色、灰色などの板状または柱状の塊。劈開(へきかい)が発達し、もろい。単斜晶系。リチウムの鉱石として知られる。陶土として高熱に強く土鍋に用いられる。ペタル石。葉長石。化学式LiAlSi4O10
陶板だけでなく、土鍋にも必要な素材なんですって。
炭酸リチウムの原料であるリチア輝石はリチウムとアルミニウムを含む鉱石であり、オーストラリアが世界全体の生産量の大半を占める。オーストラリアでのリチア輝石生産はその全量がTalison Lithiumの所有するGreenbushes鉱山からによる。 カナダではTantalum Mining Corporation of Canadaがマニトバ州で生産を行っている。 鉱山生産においてはリチア輝石の他にペタライト(Petalite)やリチア雲母(lepidolite)もリチウムを含んでおり、 ペタライトはジンバブエ、リチア雲母はポルトガルなどで生産されている。
参照: リチウム生産量(国別)
そして、ジンバブエでの鉱山生産量が世界で最も多く、 1950年代に初めてペタライトを用いた土鍋が開発され、それ以来、陶磁器製の加熱調理用容器は身近なものになっているんだそうで。

土鍋に関して言うと、オール電化住宅の急速な普及に伴うIH対応型土鍋の需要が増加するとともに、直火用においても炊飯土鍋や蒸し調理用土鍋などの新製品が開発され、土鍋の需要は拡大傾向にあるとのこと。

ですが、インフレの影響で仕入れ価格が高騰しているため陶磁器業界ではペタライトに代わる新素材の研究・開発が求められているみたいです。このように派生させていくと様々なステークホルダーが見えてきてとても面白いですね〜。

こんな貴重な素材ということを知った上でいよいよ製作スタートです。(貴重なので製作費も普段よりアッパーでした。) IMG 0447
2kgの土をちょうどカセットコンロに乗るくらいの大きさに広げていきます。 この時、薄く伸ばしすぎると遠赤効果を失ってしまうということから、暑さは1.6cmをターゲットにし、グリグリ伸ばしていきました。途中ヒビが入ることもあるのでその場合は写真のようにヘラで補修していきます。

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両面のひび割れや凹凸を補修していきながらできたのがこちら。 ここまでで一旦お昼休憩へ。すぐに固まってしまう土なので休み時は濡れたタオルを被せておくと良いみたいです。

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お昼はお馴染みのこれ。渋谷先生作の陶板での「陶板焼肉」 いつ食べても本当に美味しいです。(今日知ったんですが登窯を手伝っている関係でお昼もたまに出してくれるそうです。勘違いしちゃいけませんね!汗) 陶板で焼いたお肉の味を改めて感じ(やっぱ美味い)、最終工程へ突入。

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周囲を立てながら土手を作っていきました。写真を見るとわかると思いますが、ちょいちょいヒビが入っているのが確認できると思います。 土手を作っていく最中に結構ヒビが入ってくるのでその対処が結構大変でした。

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都度、こんな風に濡れたタオルを活用しながらヒビを埋めていきます。水分を少し含ませると直せますが、含ませすぎるのも良くないということなので気を付けないといけません。

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この工程を繰り返しできたのがこちら。どうでしょう?土手のヒビも綺麗に無くなりようやく完成です。 今回は焼き上がりも結構早いみたいで近々取りに行くことになっています。 いやあ、待ち望んでいたこともあって仕上がりも超楽しみです!

「ジンバブエの血が入った渋谷式陶板」
は果たしてどんな仕上がりになるのか!?

最後に

ペタライトにジンバブエ、毎回思いますけど陶芸教室では新しい教養がドンドン入ってきます。
それに何と言っても「集中力」がつく。本当オススメです。
この作品ができたら更にアウトドア活動が活発になりそうです!
楽しみ楽しみ!

今日はこの辺で。
それではー!