ファスナーで知られるYKKグループ(ちなみにファスナー以外にAP(建材)も主力事業ですよね。)が2016年1月東京都内にコーヒーショップをオープンさせました。ご存知でしたでしょうか?

しかも、使う豆はなんとブラジルにある自社農場で栽培されたものを自家焙煎しています。
お店の名前は「 カフェ・ボンフィーノ」。
AS20160114001879 comm

両国国技館から徒歩15分の距離にあるYKKグループのビルの横に建てられた、ガラスを多用した建物です。ちなみにこのカフェは本社のある富山県では既に展開されているものでして、都内は今回が初。

店内には大型焙煎機が備え付けられており、豆の紹介や美味しい入れ方、相性の良い食材などを提案するためのプレゼンテーションスペースもあるようです。

しかし、またなんでファスナーのYKKがコーヒーショップを始めたのか?

ここには創業者の素晴らしい企業経営の哲学(=想い)が詰まっていました。

創業者の想いが形に

創業者の吉田忠雄氏は、ファスナーの「衣」、AP(建材)の「住」に続き、「食」の分野への進出が企業経営の基本であると唱えていた。

衣・食・住のすべての分野で社会貢献することが企業経営の基本であるという哲学です。

YKKは1972年にファスナー事業でブラジルに進出し、その地で得た利益を再投資し、地域貢献することを目的としてコーヒー事業をスタート。

農地を取得して1985年にYKK農牧社を立ち上げてコーヒー栽培を始めた。

901d8af4 l
(これがブラジルの農園)

基本的には現地ブラジルでのビジネスを中心に据えていたが、2008年には通信販売もスタート。

そして、30年に及ぶコーヒー栽培で培われた経験から、より高品質を安定かつ大量に収穫できるようになり都内への店舗出店を実行した。

ぼくも数多の会社に出入りし仕事をしてきましたが、人々の暮らしと密接な関係にある「衣」「食」「住」全ての分野で事業を展開をされている会社を知ったのは初めてかもしれません。

この経営哲学も素晴らしいのですが、 さらに素晴らしいのは創業者の想いを絶やさずに現代に形として残したということ。

一つブレない芯が会社の中に通っているのを感じます。

自社製がもたらす安心と信頼

素晴らしいのは哲学だけではありません。

顧客への商品提供という点でも学ぶべきところがあります。 YKKグループには『一貫生産』という考え根付いていて、 より良いものづくりのために、材料や製造設備まで全て自社で手がけている。

現在もファスナーを製造する設備や、窓(AP)の製造ラインを自社で開発・生産して世界中に供給し、世界中どこで作っても同じ品質を実現している。

このカフェに関しても『一貫生産』の思いが通じていて、『1本の苗木から一杯のコーヒーまで』をコンセプトに、ブラジルの自家農園の豆だけを自家焙煎(ばいせん)し、淹(い)れたてで提供している。

473b6320 l

YKKが行う事業から提供される商品は全てが自社製。 この安心感がどれほどのものかということです。

「食」に関しては、どこで作られたか分からないものほど口の中には入れたくないもの。 頻繁に流れる集団食中毒や原発などのニュースから消費者は特に過敏になっています。

だから、栽培も焙煎も全て同じ会社が行なっているというのは何よりも強い安心感を与えそして信頼を得ることができます。

最後に

YKKグループの 本当に良いものを提供しようとする姿勢には感銘を受けます。

どのようにして安心を届けるか。そして信頼を得るか。

全ての企業が参考にできる事例のような気がしました。 ものとサービスが溢れた市場において今求められているのはこうしたもの。
YKKのコーヒー事業展開にこれから注目ですね。 両国にあるカフェには是非一度足を運んでみましょう!

スペシャルティコーヒーに認定された最高品質のコーヒー豆を直輸入し、自家焙煎・ハンドドリップで、こだわりながら淹れたてを提供しているのでお味もグッドのようです。
■店舗情報
カフェボンフィーノ 両国店
・住所:東京都墨田区亀沢3丁目22−1 YKK D&Rセンター 1F
・電話:03-5610-8370



今日はこの辺で。
それではー!