TanaShin(たなしん)です。
 

最近「在来種のそば」が食べたくて仕方ありません。


「在来種」とは、「外来種」の逆であり、その土地固有の品種のことです。

どうやら、昭和20年頃までは日本のほとんどの地域で、まだ「在来種のそば」が栽培されていたようです。


その頃を知る方、例えば昭和初期生まれくらいの方に伺うと「私が若かった頃の蕎麦は、もっと旨かった」と口を揃えて言うのだとか。


現在では品種改良されたそばが日本全国に広く流通し、手軽にそばが食べられるようになったかもしれませんが、逆に言えば、昔程、土地それぞれの「個性」のようなものが無くなってしまっていると言えるわけです。


現在も在来種のそばを栽培し続ける全国でも希少な地域があることを知りました。


兵庫県豊岡市但東町赤花地区
です。


サクッと調べてみましたので今日はそのお話です。 

 

在来種の最高峰「赤花そば」

赤花地区の名物と知られる在来種そばは、つなぎを一切使用していない「赤花そば」スクリーンショット 2016 10 04 21 06 09 そばの実はすべて地元で栽培・収穫されたものを使用しており、そば独特の風味が十分に生かされている。


もちろん麺の粘り気、舌触りの良さも抜群で、大好評なんだそうです。淡い緑色を帯びたそばをじっくりとかみ締めてみると、 そば本来の香りと旨みが口の中に広がるんだとか。


地元素材で作られた十割(じゅうわり)蕎麦として、蕎麦好きの中では当たり前のように知れ渡っているようです。

無類の蕎麦好きを唸らせています。 地元で長く生産に関わる方のインタビュー動画も発見しました。

赤花そばを普及し栽培されて続けた生産者、本田重美さんのお話です。
本田重美さんは赤花そばの郷生産組合の組合長です。

普及と栽培、続けることがどれほど難しいか。

「在来種最高峰の「赤花そば」は死ぬまでに食べておかねばいけない。」

このインタビュー動画はそう思わせる内容になっています。

そして本田さんは先人たちが焼き畑で作っていたソバの味を確かめたかったとして、究極の有機農法の再開も手がけられています。



赤花そばの栽培を「焼畑農法」で

昨年(2015年)夏に赤花地区で60年ぶりに「焼畑農法」が復活しました。
焼畑農法は縄文時代から続くとも言われる日本を代表する農耕文化の一つですが、全国的にも極めて珍しくなっている農法で、近年は究極の有機農法として再評価する動きもあるくらい。

日本の焼畑は、区分した土地に順番に火入れする持続可能な農法として、中山間地域の人々の営みを支えてきました。
環境問題として批判を受ける熱帯雨林での大規模なものとは大きく異なります。

赤花地区でも昭和30年ごろまで同農法が続いていたようですが、集団就職で担い手が減るなどして廃れていったみたいですね。 旧但東町の町史には、かつて行われた焼畑でのソバや豆の栽培、牛の放牧、桑園に活用した状況が記載されているのだとか。

焼畑農法によるメリットは意外と多くて、

地中から吸収したミネラルを含む草木を燃やすことで、灰を肥料として利用できる上、病害虫対策にもなる。

人が手入れすることで荒れた里山が再生され、シカやイノシシなどが近づきにくくなるため獣害対策にもつながる。


などなど、環境破壊という悪いイメージから近年見直しが進んでいます。
昔と同じ栽培方法に戻った赤花蕎麦はどんなお味になるのでしょうね。
今後の取り組みに期待がかかります。

最後に

こうして調べていくうちに、在来種の蕎麦が現代になって希少とされる背景には焼畑農法の縮小があると考えるようになりました。

焼畑農法の縮小は、他の農法の拡がりにより必要とされなくなったところが大きいと聞きますが、美味しい蕎麦が作れるのだとすればそれは絶やしてはいけないですよね??

各地の美味しい蕎麦を食べるために、焼畑農法の復活の力に少しでもなりたい。

最近はこう考えるようにもなりました。

ちなみに焼畑農法は森林も循環させる伝統的な農法ともいうらしいじゃないですか。

先日、日本にLOHAS(ロハス)を紹介した先駆者・大和田順子さんから焼畑農法を継続している日本有数の地、宮崎県椎葉村のお話を聞きましたが、山間地域農林業複合モデルが作られており本当に勉強になるモデルです。

http://www.nhk.or.jp/chiiki-blog/600/250929.html

今後の人生においては、椎葉村を研究対象にして焼畑農法についても学びを深めていきたいと考えています。 こちらのブログでも焼畑農法に関連するコンテンツを掲載していきたいと思います。

まあ時期不明ですが乞うご期待いただければと思います!

赤花そばに関する商品はこちらからどうぞ。
こちらからは以上です!

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